検索エンジンの現状

Googleに始まる被リンク評価や、キーワードとの関連度評価などの技術向上により、検索エンジンの性能は、随分向上した。Google以前は「欲しい情報が見つかればラッキー」ぐらいの感覚だったが、今は「がんばって探せば何とか見つかる」程度まで向上したと思う。

その地術的進歩が生んだ付加価値は、そのままGoogle社の利益となって表れている。Overture社のビル・グロスが始めた検索連動型の広告手法をいち早く取り入れたことも大きいが、数年にして売上高1兆円、利益3,000億円と、人類史上最高のスピードで成長できた理由は、まさにその付加価値にある。

しかし、ここへ来ていくつかの問題が論じられるようになってきた。

①情報の総量が爆発的に増大しており、既存の検索エンジンの延長上ではそのスピードに追いつけない

②上位にヒットするのは「みんなの意見」、いわゆる最大公約数的な意見ばかりであり、本当は大きな情報的価値を持つはずの「少数意見」が人々の目に留まらなくなる

 ①については、アスキーの最新号にデータがあったので後でアップしたい。
 
 ②については、本当にそう言えるのか、少し考えてみたい。

つづく?

脳科学の進歩により SEM市場、爆発の予感?

■究極のリモコン:考えるだけで作動 脳内の血流量を測定◇
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070109k0000e040082000c.html

「身体の運動機能を完全に失った難病患者でも、頭の中で
 したいことを考えればテレビのチャンネルも変えられる−−。
 日立製作所基礎研究所がこんなシステムの基礎技術の開発に成功した。
 
 人の思考に伴う脳内の血流量の微妙な変化をコンピューターで
 測定し、その信号をネットワークで電子機器に送る仕組みで、
 将来は電動ベッドや車イスなどの福祉機器への応用も検討
 している。」

☆脳の電気信号を読み取る技術も世界でかなり進んできています

ニューロンとチップを直接接触、電気信号読み取りに成功
 http://www.itmedia.co.jp/news/0302/12/nebt_37.html
・脳の信号で人工腕をコントロールする実験、サルで成功
 http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20041028301.html
・脳でカーソルを動かす」実験、サルで成功
 http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20020314302.html
 
 今はまだ「on/off」の切り替えができる程度ですが、将来的に、
「言葉」を識別できるようになれば、モバイルやPCなどの端末に
 手で打ち込まなくても、「考えるだけ」で検索ができることになります。
 そうなると、
 
 ①1回の検索にかかる時間が劇的に短縮され、
 (例:10秒が0.1秒になれば、100分の1)
 ②総検索回数が飛躍的に増加し、
 (上の例で単純に考えると、100倍 ※)
 ③SEMPPCSEO)市場が爆発的に拡大する
 
 と勝手に妄想してみたり。
 (まじめに10年もかからないと予想)

 ※実際は、
 ・そもそも検索がおっくうだった人も検索するようになる
 ・その頃には、現在世界で10億人のネット人口が、数倍になっている
  などの理由で、さらに大きなポテンシャルがあると思います。

SEOで際立つ地域格差 −検索結果上位表示において東京都が他府県

SEOで際立つ地域格差 −検索結果上位表示において東京都が他府県を圧倒


大阪のヒューゴ社(本社は米国)が、リスティング広告のクリック単価が500円を越える
人気キーワード任意の100種類について、Yahoo!検索(SEO)で上位20位以内に
表示されるウェブサイトの運営元都道府県を調査しました。


http://www.hugoinc.us/News/20070116pr-DET.pdf


【調査結果】
①人気の100キーワードで1位表示されているウェブサイトを運営する企業の所在都道府県
1位 東京(79%)
2位 運営元不明(4%) →※アフィリエイトです(公表の義務がないため)
3位 愛知(4%)
4位 大阪・熊本(3%)


②人気の100キーワードで1位表示されているウェブサイトを運営する企業の所在地方
1位 関東(81%)
2位 東海・近畿(5%)
4位 運営元不明(4%)
5位 九州/沖縄(3%)


③人気の100キーワードで3位以内に表示されているウェブサイトを運営する企業の所在都道府県
1位 東京(73.7%)
2位 大阪(6.7%)
3位 運営元不明(4.7%)
4位 神奈川・愛知(2.3%)


④人気の100キーワードで3位以内に表示されているウェブサイトを運営する企業の所在地方
1位 関東(77%)
2位 近畿(9.3%)
3位運営元不明(4.7%)
4位 東海(3.7%)
5位 九州/沖縄 (2.3%)


Bigワードの上位表示なので、大企業の本社が集まる東京が一番多いだろうなー、
というということは予想がつくと思いますが、この結果を見ると、本社の集中度を
大きく上回る形で、SEOの上位に東京の企業が集中しています。


例えば東京と大阪で比較しますと、
上場企業の本社の数は、 東京 51.3% 大阪 9.8% (※1)なのに対し、
3位以内の企業の数は、  東京 73.7% 大阪 6.7% (③より) です。


つまり、「大阪に本社がある上場企業」には、まだまだSEOの強いニーズがあるはずです。


逆に、東京の大手の企業に関しては、SEOにある程度なじんできており、
「やはり力のあるSEO会社でないと順位を上げられない」ということを理解している
企業も多いことが予想されます。


個人的には、熊本県の健闘が気になるところです。

日本で唯一、Googleのページランクが「10」のサイトは慶応大学のHPで

■日本で唯一、Googleページランクが「10」のサイトは慶応大学のHPである

   Googleの検索で上位に表示されるために重要な要素の一つに、
   Googleページランクがあります(Googleツールバーをインストールすれば
   見れます)。
   http://toolbar.google.com/T4/intl/ja/index_xp.html?utm_campaign=ja&utm_source=ja-ha-ww-google&utm_medium=ha&utm_term=google%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%BC
  
   現在、世界にページランクが10(0-10の11段階評価で満点)の
   サイトは、Google.com、米国政府HPなど29サイトしかなく、その内、日本で唯一
   「10」の評価をもらっているサイトは、慶応大学のHP(http://www.keio.ac.jp/)です。
  
   いったいなぜ慶応大学のHPなのでしょうか?

   ページランクの評価基準の中で、最も重要な要素は、
   外部から貼られているリンクの「質」と「数」です。 

   「より質の高いサイトから、より多くのリンクを貼られているサイトは、
   よいサイトである」が、Googleをはじめとする、現在の検索エンジン
   基本原理になっています。
  
   慶応大学は、「www(World Wide Web)コンソーシアム」(HPのページランク10)という、
   インターネットのルールを管理する組織の、運営母体の一つであるため、
   ネット技術の重要文書(ページランク高い)からたくさんのリンクが貼られています。
   それが、http://www.keio.ac.jp/ページランクを押し上げているのだそうです。
 
  ★ちなみにページランクの「ページ」は「頁」ではなく、
   Google共同創業者ラリー・ページの名前から来ています。

   【参考サイト】
   ・世界のページランク10のサイト
    http://e-club3.hyperposition.com/seoblog/google/pagerank/20061013212553.html
   ・wwwコンソーシアムとは
    http://www.sophia-it.com/content/WWW%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%A0

日本人が英語が苦手な件

情報化・グローバル化の進展は、
日本人にとって不利と言われる。


理由は、日本人が極端に英語が苦手なことにある。
具体的には2点あり、


①インドなどの、低コストで高等教育を受けた人材を
 オフショアリングという形で活用できない日本企業は、
 国際競争力を低下させる


②通信技術の進化によって、グローバルなコミュニケーションが
 低コストで容易になる程、世界の共通語である英語の重要性が増し、
 英語ができない人材は労働市場での価値が低下する

つづく

ラップバトルとブログ

テレビでエミネムの「8マイル」を放送していた。
前から興味のある映画だったので、途中からだったが、見た。


内容としては、明日の見えない暮らしの中から
ラップのスキル一つで抜け出していこうとする若者(エミネム本人?)
の話で、最も盛り上がるのは、「シェルター」という、一見ガレージのような
ライブスペースで行われ一対一のラップ・バトルだ。


歌詞の内容は、基本的には相手を罵るものだが、
それが、なんともかっこいい。
何より、「一度きり」、「即興」の要素を含むところが、
聴衆の興奮をかきたてるし、それでこそ「バトル」が成立している。


即興的なものには、魅力がある。
ジャコ・パストリアスのライブしかり、
松本人志の「ガキの使い」でのトークしかり、
ロナウジーニョのドリブル&パスしかり、、、


8マイルの何時間か前に、レコード大賞が放送されていたが、
あれら演歌やポップスが、「ラップバトル」と根本的に異なるのは、
「何をどう演奏するか」が予め決まっているか否か、だ。


クラシックのコンサートとジャズのセッション、
落語と松ちゃんのトーク
野球のピッチングとサッカーのドリブルは、
それぞれ目指しているものが異なる。


理想の型、フォームを追い求めて、いついかなる時にも
忠実にそれを再現できる自分に近づこうとする姿勢には、
それはそれの美しさがある。


しかし、状況に応じて臨機応変に、研ぎ澄まされた
感覚で反応し、「一度限りの」何かを見せるのは、
それとは「別の」美しさを確かに持つ。


そういう意味でいうと、文章というのは、
元より即興的な要素を大きく含む。


作家やブロガーは、思考するのとほぼ同時に
ペンやキーボードを動かす。それが記録される。
これは、一種の「即興」と言えるだろう。


つづく

リニューアルした月刊アスキー

リニューアルした月刊アスキーが、おもしろい。

新創刊のテーマは「ビジネスとITのギャップを埋める」こと。
言葉としては少しおかしい気がするが、言っていることは非常によくわかる。

これまで「月刊アスキー」を読む「ビジネスマン」は少なかっただろう。

ビジネスマンの多くは、同誌を「オタクが読むもの」と思っていた気がするし、
逆に従来の読者たちは、同誌の購読者である自分達に対し、「ITに関する知識」の面では誇りを持つとともに、他の人々との間に一線を画していたのではないだろうか。

企業のIT担当者、ウェブ担当者は、今後その地位を大きく向上させていくと思われるが、月刊アスキーは、その流れを加速させるのに、一役買うだろう。